がらくたマガジン

小説を書いたり、読んだり、勉強したりするブログです。執筆者紹介  (復)=復路鵜執筆  (K)=春日 姫宮執筆

本には自分を追い込む種類ともてなす種類がある(20210711)(復)

梅雨! 地獄のように雨が降ってランニングができなくなって困っていますが、最悪なのは外出時にズボンと靴が超濡れるのでテンションがだだ下がりになるところですね。もう着替え持っていって到着したら着替えて仕事して終わったら着替えて帰ってまた着替える……みたいなサイクルにしたいですが、そんな大量の荷物持っていくとカバンが無茶苦茶重くなりますからね。現時点で本とか水を持っていくのでカバンの積載量は限界です。雨は止んで気温は涼しくなり、なんか……ほどよく晴れて毎日爽快な天気に……なってほしい。

 

楽しい本は精神をマジで安定させる

 

ずいぶん前から『逆噴射小説ワークショップ』『逆噴射小説大賞』の続きを書いており、どうせ書くなら舞台背景を充実させたほうが良いなと思ったので、関連ジャンルの本をよく読んでいます。ロシアとか安倍晴明とか、音楽、将棋……みたいに。そういう資料本の場合は「面白い本があるといいっすねー」と割り切った感じに読んでいるのですが、イイネ! という作者さんを発見しました。町田康さんと羽田圭介さんです。

羽田圭介さんは文芸誌をめくっていたら発見した人で、作品ですと『ポルシェ太郎』『滅私』と『Phantom』を読みました。パッと見だと文章に「スイングトレード」「芸能事務所所属」などの単語がチラホラ見えたので、勉強として読むか……と思っていましたが、物語自体のパワーにあてられて楽しく読みました。

作品だと物質中心主義というか、「カネが人権! いいクルマとか持ってないなら陰々滅々!」という雰囲気で作品が展開されていて、最初はしんどい感じで読んでいたのですが、だんだん生活が苦しくなって主人公が自分の考えを反省したり、他人の行動を見て刺激を受けていく、主人公の変化が気になってどんどん読んでしまいました。

 

 

 

 

他の雑誌をめくって面白かったのが町田康さんの『ギケイキ』です。こちらも作品のパワーがスゴイし主人公の源義経が現代語を駆使して「イージーな態度がむかつく」とか「ビン・ラディンやなんかより遥かに安全なところにいた」とか言ってるので実質サイバーパンク。舞台が日本中世なので、時折ジャンルが大河ドラマに寄ったかと思うと、アクションシーンではほぼほぼパルプの挙動で動くので、こんな作品あったの!? と驚愕しています。

 

 

 

1から10まで付き合わなくてもいい

 

で、いまはそういう全然関係ない面白い・楽しい本と資料本を一緒くたに混ぜて読みながら、アウトプットをしている状態です。以前までは「芸能の話を書くなら芸能の本を1から10まできちんと読むべし! 全把握してから取捨選択すべし!」と考えていたのですが、どうやら違うようです。

なんでかっていうと、面白い・楽しい本ってそれだけで独自の磁力というかパワーがあるので、まったく違う事柄同士をひきつけてくれるんですね。純粋にパワーがあるので、ただ読むだけで頭がドンドン活性化していき、「あの展開は肉抜きできるな」「セリフ増量しよう」「mexico……」と勝手にアイデアが来ます。単に資料として読むだけだと、一冊終えて次……知識だけ増えてまた次……みたいに流れ作業みたいになってしまい、powerも落ちて意識の火がだんだん消火されます。

またこうした面白さ・楽しさは他人がつけたジャンルで考えなくても良くて、「しんどいと評判の純文学を読んだが実際にはメッチャ楽しかったので元気でた」「孤独な映画を見たが不思議なパワーが溢れていてスッキリした」ということがありえます。なので推奨としては、既存の自分が楽しんでいるものとは別に、新しい作品をdigる余裕があるといい、ということです。これはゲーム・漫画・鉱石・書道・カタログギフトでも本当になんでも良くて、とにかく自分をもてなしてくれる存在を見つけられると気分が良くなる、ということです。

もちろん話を書くのに知識がなさすぎても困るので、資料本は読んだほうがいいのですが、資料として読んでいるのに精神的にダメージを受けたり、人格形成とか書いてあって、想定したのと違う角度からの攻撃を受けてヘコむこともあります。流せるならいいのですが、流せない場合、「でも勉強しないといけないから!」と、1から10まで付き合う必要はないので、やはり最初は「面白いものがあればいいな」ぐらいの感覚で接して、なんか合わないな、と思ったらだんだんフェードアウトするぐらいの距離感を持つことが大事なのだと思います。そもそも勉強している時点で新しい分野にチャレンジしているので、お金出して買ったからって気負わないことが一番大事!

 

ドラマ代わりにテキストゲーム

 

夜中の休憩時間にテキストゲームをオートで流しています。完全にプレイとかボタンを押すとかの能動的な動きを放棄して、AUTOボタンを押して三十分くらい流しっぱなしにするという受動的な動きです。映画とかドラマをバックグラウンドで流すような心持ちですね。一番楽なのが、気になったところでテキストのバックログを開いて、過去ログを確認できることです。ドラマや映画だと、画面を見てないとそもそもの意味が取れないことも多いので、これはずいぶん助かっています。昔は選択肢が多いゲームをやっていましたが、いまは選択肢が少なくて、受動的に流すことのできる作品をやっています。

テキストゲームは、以前までは能動的にタップしまくっていたのですが、そうするとゲームは別に本じゃないので、「疲れたので栞を挟んで休もう」が通用しない時もありますし、「最初にパラパラめくって全体像を把握してから読むか」も通用しません。グラブルやプリコネの場合、一回タップしても数行ぐらいしかテキストが表示されないので、だんだんエサ目当てに車輪を回すハムスターになった心地になってきます。人々は「そろそろおわらないのか・・・!」「もうやめたいよお!」と嘆きながら、タップ・・・TAP・・・WAR・・・第三次世界大戦が起きます。問題なので、AUTOを実施しました。

何がいいたいかというと、例外なくテキストゲームはウマ娘の選択肢スキップ機能を実践してどうぞ(ウマ娘の場合、能力増減などの核心的な選択肢を除き、選択肢自体をスキップできますし、テキストも超早送りできます)。

《終わり》