がらくたマガジン

小説を書いたり、読んだり、勉強したりするブログです。執筆者紹介  (復)=復路鵜執筆  (K)=春日 姫宮執筆

それは、禁断の……(投稿者;復路鵜)

僕が始めて好きになったのは、6歳年上の姉でした。
最初はいらつきや病気の類だと思っていました。あの姉にはいつもいたずらされていましたし、馬鹿にもされていましたから。
でも、ある日ふっと気づきました。
ああ、自分は姉のことを好きなんだなあって。それも兄妹とかそんなものではなく、男女間のものとかそういうことで。
一体いつからこんな気持ちが沸いて出てきたのでしょうか。
大学受験に受かって涙ながらに喜んだときでしょうか。
彼氏に振られたとかいってやけ酒に付き合わされたときでしょうか。
就職先が見つかって家族でお祝いしたときでしょうか。
いつのころだったのか。
まあ、始まりはどれもそんなものでしょう。
重要なのは今でした。
姉を見るたびに心の中ががちがちになっている自分を疎ましく思っても、この気持ちが変わるわけでもなく。
お恥ずかしいことながら、僕は姉に恋をしているのです。
もう書きましたが、重要なのは今です。
ここからどうするか。この気持ちをどうやっておさえこむのか。それとも関係そのものを発展させようと努力するのか。
どれも無意味で、無価値なことかもしれません。第一姉相手にのぼせあがったとしても、相手は家族です。つまり姉相手の恋は”おかしいこと”です。
一人部屋で悶々としていても辛いものがあります。
いっそのこと、胸のうちを全部誰かに話して楽になったほうがいいのでしょうか。
無茶です。そんなことより自殺するほうがまだ無茶ではないという気がします。
じゃあどうするべきか。
紙にでも想いをしたためてそれを机の中にでもしまっておくべきか…駄目です、前に無断で机の中を漁られたことがあります。あのときはえろ本だけで澄みましたが(暫く同情のまなざしで見られました)今回見つかったらそれどころではありません。
人気の無いところで思いっきり叫んでしまうか…これも駄目、人気の無いところは近くにはありませんし、僕にはそんな大声を出せる度胸がありません。
弱りました。どうしましょう。
いっそ襲ってでもみようか? 一番無茶です。翌日から多分病院か警察に連れて行かれるでしょうし、最悪子供が…ええい何を考えているんだ僕はっ。
兎に角。
このままでは埒が開きません。というか八方ふさがりです。打つ手なし。
色んな考えが頭の中を錯綜してしまいます。ぐるぐるぐる。
襲うか書くか話すかいっそ告白してしまえそんなの駄目だじゃあ書くんだそれも無茶場所がないしじゃあ襲うしかないな最も無茶だ
ぶんぶんと頭を振り、余分な考えを頭の中から追い出します。
残ったものは、『打つ手なし』という大きなプラカードのみ。毎夜毎夜考え、最後にはこんなものしか出てきません。
はあ、とため息をつき、姉が残して食わされる羽目になったら夜食を平らげ、片付け、しかたなく今日もベッドに向かいます。
あ、さっきの間接ちゅーになるのかなあ、と思って不埒な考えをどうにかして追い出して。
こうしてまた夜が夜が更けていくのです。
なんて無常……

ということでこんばんは復路鵜です。
今日は『私の初恋』というテーマでSSを書いたらどんなものが出来上がるだろうかと思って書き上げました。意外とすらすら出来るものですね。
ということで、明日は春日さんも上のテーマでSSをお願いします。ふふふふふ。