がらくたマガジン

小説を書いたり、読んだり、勉強したりするブログです。執筆者紹介  (復)=復路鵜執筆  (K)=春日 姫宮執筆

カタロニア讃歌:ジョージ・オーウェル(筑摩書房)

個人的にオーウェルの作品の中ではこれが一番出来がいいのでは、と思う一品。
主観的な面や政治的な面からスペイン内戦を扱ったルポルタージュ作品ですが、政治的な面は置いておいても主観的な面あたりがイチオシ。
作者の体験に基づいてスペイン人についても深く描かれている作品ですが、私的には合言葉を言ったのに平気で撃ってくるスペイン兵とか、八時に出発の汽車を九時、十時に遅らせたり、「気が変わった」という理由で七時半に出発させるスペイン人の車掌とか、多分そういう意図で書かれたものじゃないんでしょうが大笑いしました。多分これを読むとスペイン人についての考え方が激しく変わります。アラリーバ! アラリーバ!