がらくたマガジン

小説を書いたり、読んだり、勉強したりするブログです。執筆者紹介  (復)=復路鵜執筆  (K)=春日 姫宮執筆

DDD(一)(二):ネタバレ無し

かなり今更なのですが奈須きのこさんが執筆してらっしゃる『DDD』を現在発行されてる分だけ読み終えました。一巻の次にぶっ続けで二巻でしたので脳が情報を詰め込みすぎて疲れるというか、むしろ麻痺しているような状態になっています。適度に息抜きしないと駄目ですねほんと。脳味噌が豆腐みたいになって意味が分からなくなります。
一巻ずつの感想を。


一巻
妙に抜けているようなそれでいて小洒落な語り口から始まったのはいつも通りだなあ、と思ったのですが、驚いたことに魔術が出てきません。魔法も出てきません。黒鍵とかサーヴァントとかそういうお前もうちょっとインフレ率考えて物書けよな! と思わず突っ込みたくなるような要素が出てきません。超常現象は普通に起こっていますが、まだ普通の人間でも対応できる感じです。あと相変わらずとしか思えないのが所在さんや海江さんなどのカラフルネーム。おそらく普通に聞いただけでは確実に書き取れません。
主に短編を組み合わせた内容で叙述トリックが頻繁に用いられており、それはそれで結構なことなのですが、それが単行本として出版されると「なんだまたか」と思ってしまいます。トリックの上にまたトリックがあってそれに重ねて時間系列がごちゃまぜになっているので、ちょっと戸惑う物もあり。
とは言え久織さん家の事情は読んでいてやはり面白いものでした。高得点。他人の苦しみを覗き見するのは楽しいものです。


二巻
主にSVS関連の話。しかしリトルバスターズを含めて、最近こういうのに縁があるなあ。
SVSの話については、奈須きのこさんの本領発揮と言った所。設定とか世界観ではなくて青臭い部分。見事に演出してその中で見とれていたような感じです。ピエロが空を飛びながら火を噴いて赤ん坊を産んだような。
既に結末は分かりきっているのにずるずると引き込まれてしまうあたり、やはり凄いものだとため息しか出てきません。挿絵に惚れた。
あと野球用語でシンカーが出てくるんですが、これを思い出すのは私だけですかそうですか。つわものどもがゆめのあと。
ラストのあたりでちょっとした急展開が起こるのですが、このあと果たしてどうなることやらと思ったり。奈須きのこさんに寄れば全四巻ということなので、この騒動は次の巻で終わって最後に別の話を持ってきたりするのかしら。いやどうなのだろう。


個人的に気になったこと。

  • 『HandS』での燃える男=『S.VS』のおじさんと言えるか?

どちらも根本に関わっているので間違ってはいないのだろうと思いますが、これからどう関わってくるのか謎。フェードアウトされていたら泣く。

  • 木崎さんの家の出来事は最終的にどうなったのか?

おそらくさくっと解決したんだろうがあの書き方を見ているとかなり気になります。記憶障害でも起こしているのか。

  • 山田とは何者なのか?

むちゃくちゃ思わせぶりな言動です。そして一巻の年表に書かれていた所を見ると背筋がぞわりとします。果たして果たして。

  • ツラヌイ×アリカはありえるのか?

とても気になります。むしろくっついてくださいお願いします。そして電波カップルになってください。
大穴で的さん×アリカさんもありですが、その場合DVが起きます。逆DV。ご主人の遺体には銃痕が残されていました。
あとカイエ×アリカもありです。
なんかアリカが総受けだ。

一番の疑問。番外編書いてくれるなら間違いなくこれを押します。ネーミングの馬鹿ぶりにやられた。