がらくたマガジン

小説を書いたり、読んだり、勉強したりするブログです。執筆者紹介  (復)=復路鵜執筆  (K)=春日 姫宮執筆

博麗神社例大祭(第5回)

に参加してきました。ということで、レポを書きます。
それにしても一ヶ月空いてますね。アホですね、私。


例大祭当日は絶対に欲しい本が見当たらなかったので、ゆっくり当日入りすることに決めていました。そのため新潟を朝早く出て、十時ごろに会場に到着できるよう日程を調整。
平山夢明の『ミサイルマン』を読みながらのんびりと新幹線に揺られ、ゆりかもめ国際展示場駅へ。早朝に参加者が集中しているせいなのか、同じ目的地の人間はそう多くはありませんでした。これなら壁サークルも悠々回れるかもしれないなーと内心調子に乗りながら駅を出ました。
「会場は規定人数の三倍以上の人間を収容しているため現在並んでいる方はイベント終了まで入れない可能性がありますッッ!!!」というスタッフの叫びでそんな余裕は消し飛びました。
もともと東方というジャンル自体があまりにも肥大化していたため、相当な人数が入っているだろうと予測していましたが、まさかそこまでは誇張だろうと思って入ってみたら本当にその通りでした。
肉でした。
肉の壁が動いていました。
行列は肉食動物の餌場に入り込むようにぞろぞろと会場という名の奈落に合流していき、たちまち私は肉の壁の中に取り込まれてしまいました。あっと声を上げる暇はなく、気付いたら人と人と人と人と人に押し潰されもみくちゃにされていました。例えるなら、コミケ三日目における収容スペースの縮小バージョン。
会場内は文字通り足の踏み場もないほどの人間が入り込んでおり、一人分のスペースを無理矢理前方に作り出して割り込むしか進む方法はありませんでした。事前に作っておいた地図はあったのですがそれを広げるスペースもないほど私は人間で作り出された圧搾機にミンチにされており、どうにも動くことができませんでした。辛うじて通路からサークルが点在する島の中へと飛び込み、舌でダンベルを持ち上げる努力をしてサークルの頒布物を購入し、またすぐに肉の海に飛び込んでいくことで精一杯でした。地獄が苦しみと辛みを定義したところであるなら、そこはまさにその瞬間地獄の様相をしておりました。人の作り出した欲望が同じ欲望をひきつけあい、その瞬間東京ビッグサイト内は人肉プールと化していたのです。そして私は引きずり込まれた者の一人でありながらプールを構成する一要素でもありました。
西ホールは人体が作り出す熱性の水蒸気がたちこめており、すぐに汗が噴出しました。体中上から下まで水分の排泄物が大量に発生し、服がだぶだぶになりながら私は懸命に動き回りました。しかし子供ならとっくに熱中症を起こして失神するような殺人的な場所を三十分も歩き回ると、体調不良の最初の兆候である頭痛を感じ始めていたので、最早限界だと私は思ってその場を退避することにしました。外に出て新鮮な空気を肺一杯に吸い込み、ペットボトルの水を飲み干しおにぎりを一つ二つ口に放り込むと体調はかなり良くなりましたが、その頃にはもう芋洗いの如く大量の人間にうんざりしていました。なにせ後で知った話ですが、一万人の規模の場所に六万人が密集していたのです。よくもまあ怪我人や体調不良者が出ないものだと感心するしかありませんでした。
休んでから戻ろうとすると、スタッフによる入場規制がかかってカタログを持っていない人間は入れないようになっていたため(私はカタログを持っていませんでしたが、昼前にはどういうわけか入れたのです)、私は外で待ちぼうけを食う羽目になりました。今頃中では肉と肉とが押しつぶされて絞りたてのジュースが出来上がってるんだろうなあとかどこか崩落したり床が抜けたりしないのかなあとかよく分からないことを考えつつ、ベンチに座ってミサイルマンを読んでいました。 『けだもの』とか良作ですわ。
フリー入場が可能になったのは二時半からだったのですが、その頃にはアフターイベント中止・例大祭を三時半まで延長というお触れが回っていたため、かなり楽に回ることができました。大半の壁サークルが完売したためか人間の数も少なく、まともに通行が出来る程度には空いてきていました。適当に見繕った物を購入し、私が作品を寄稿したサークル『残0抱え落ち』へ。目的は売り子をしているはずの主催に挨拶をすることと、頒布している『文樹絵花』をゲットするためです。
売り子をしていた乳脂固形分さんに挨拶をして、本を戴きます。すげーこれ俺の作品が載っている本なんだぜ! という思いをどうにかして外面に出さないことに成功し、もう用は無いので会場を出ます。
例大祭の後はSS作家や絵師さんとで打ち上げがあるので、会場外でメンバーと合流。打ち明け会場へ。
打ち上げの様子を一部抜粋。
「やっぱ東方の将来は妖夢×文だって」「バッカおめー最強はアレだろ、咲夜×幽々子だろマジ最強あれ」「そんなものよりレイマリが俺のジャスティスつーか世界創造!」「はーい写真撮りまーすサンニーイチパシャ!」「ちょっやめてよ俺写真撮られると半眼になるの! 消す! データ消す!」「うわーこれグロだわ。頭痛が痛い」「ヤバイヤバイ。ブラクラ並だわ。見て一週間経ったら死ぬレベル」「ところで神主の正体って実は幼女なんだってさ知ってた? 知ってた? 気付いてたの俺だけ?」「それ萃香じゃねーか」「萃香×ゆかりんか。じゃーゆかりんウブな方ね」「それうぶりんだろ」「じゃーそろそろ復路鵜さんのSS朗読しまーす!」「いやあぁぁぁあダメダメ止めて下さい腹切って脳出して死ぬ!」「むかしむかーしあるところに慧音おじいさんと妹紅おばあさんがいましたが二人にはチルノという子供がいて更に慧音はチルノに子供を産ませていました。名前はレティ・ホワイトロック」「色々おかしいと思うんですけど!?」
はい、九割嘘です。
こんな感じの大騒ぎでした。楽しかったです。みんな大好き。あと『ご冗談でしょう、伊吹さん』のタイトル文字の良さはガチ。
打ち上げが終了した後で宿に向かったのですが、宿に向かう途中で道に迷って客引きのお兄さんが人攫いに見えて死ぬほど恐ろしかったです。いきなり闇の中から出てこないでください。
一泊して、翌日秋葉原に寄って簡単に買い物して電車に乗って新潟へ。これが私の例大祭でした。
あと、メロンブックスに『文樹絵花』が委託されていましたので、よければ購入してみてください。通販でも売っているかと思います。
ミサイルマン』は読み終えました。良作でした。後で感想を書く予定。


そして現在になりますが、例大祭の反動で緊張の糸が盛大に断ち切られたせいなのか何事にも全くやる気が起こらずマイナス値を更新し続けております。最悪ですね。
当然のことながら殆どの事に手がつかない状態であるので暫く死んでいると思います。ガクリ。