がらくたマガジン

小説を書いたり、読んだり、勉強したりするブログです。執筆者紹介  (復)=復路鵜執筆  (K)=春日 姫宮執筆

好き好き大好き超愛してる(舞城王太郎)

本屋を暇つぶしにうろついていたらちらっと新書版を見かけたので「よっしゃーゲット!」とか思いつつ購入したわけなんですが既に講談社文庫で文庫化されていてああああなんだこれもっと安く買えたじゃないかああああとか思いながら読みました。しかししかし! ノルウェイパンプキンのバースデーカードがついていたのでそれに数百円の価値があると思えば! 
短編が二つ、『好き好き大好き超愛してる』と『ドリルホール・イン・マイ・ブレイン』が収録。


好き好き大好き超愛してる
掌編がぽちぽちと集まっている作品。どうせなら一本に絞っても良かったんじゃないかと思うんですが、とは言えそれぞれの作品に味があって『佐々木妙子』のパートでは思わず噴出しかけたので個人的には○です。一番好きなのは『智衣子』ですが。不条理さがふんだんに込められているのですが、それをひっくりかえすほどの雰囲気が好き。
別段ストーリーやら設定やらが凄まじいわけでもないのですが、キャラクターやその心情吐露に力がこもっていてどれ読んでみようという気になるような作品。またテーマとしては恋愛でしょうが(まんまタイトルにそうありますしね)、他作家よりも組み立て方が異なっているのでなかなか奇抜。同じように見えて一味違うのが舞城色。


ドリルホール・イン・マイ・ブレイン
最初の二ページで噴出して引きずり込まれました。アホすぎる始まり方です。
簡単に言えば最初らへんで圧倒されて中盤あたりで眠くなってクライマックスでは燃えるんだか萌えるんだか分からないような気分で昂揚した挙句にオチで凍りつきます。そんな作品。オチは衝撃というか、えええええなんだこれはあああああああというようなものです。
全編を通して理解ができているのかのかできていないのかよくわからない線をスレスレで通過しているので表現が難しいというか最早不可能の域に達していますが、とは言え文章力に驚きます。あとこれは読者にもある程度のレベルを要求する作品かもしれません。頭空っぽにして読んでいたらさっぱり分かりません。
それくらい簡単そうに見えて実は深いいや狭いのかもしかしたら作者でさえよくわかっていないのか(失礼)という代物ですが、とりあえず読んで見ると良い気がします。
刺せ。刺せ。刺せ。刺せ。刺せ。刺せ。刺せ。刺せ。刺すんだ。


あとweb拍手のお返事
今回は検閲が入りましたので文章は非表示です。とりあえず、頭冷やしてこい。
というか●をつけるところが明らかに間違えてるよ! 増やそうよもうちょっと!
個人的に卒倒した所で足からぶら下げて脳に血を溜まらせて顔面をトマトみたいにするのも好みです。あんま長いこと吊るしてたらヤバイことになるんですが。