がらくたマガジン

小説を書いたり、読んだり、勉強したりするブログです。執筆者紹介  (復)=復路鵜執筆  (K)=春日 姫宮執筆

哲学事典―~とは何であるかを考える(W・V・クワイン)

AからZにかけて割り振られた単語、例えば「アルファベット」や「語源」、「十進法とディミディアル」「パラドックス」についてクワインがユーモアを交えて考察する一冊です。
考察される単語の種類は大きく三つに分かれており、(1)時間や空間に対する考察(所謂哲学の範疇に簡単に収まるような代物)(2)言語学的な言及、ラテン語やフランス語から見た英語、(3)ゲーデルの定理など、数学的記号についての考察が存在します。
日ごろから哲学に慣れ親しんでいない人間であるために読むのは難解を極めるものであり、ついでに(3)についてはさっぱりでした。文脈からしか判断できません。がくり。
とはいえ著者は解説の中にユーモアを多々交えているのである意味するすると読み込めます。飲み込めるかどうかはさておいて、論理学や哲学系統を齧っている人間ならばなかなか楽しめる本であると思われます。
また、「数学症候群」や「三位一体」の項についてはまったくの素人でもピンとくるものがあるかと思います。「ユニヴァーサルライブラリー」においては図書館という場所の存在意義を極限まで煮詰めた展開図が描かれているので、ちらっとでも興味を持った方は図書館で漁ってみると良いかと思われます。

哲学事典―AからZの定義集 (ちくま学芸文庫)

哲学事典―AからZの定義集 (ちくま学芸文庫)


web拍手のお返事。
>バレンタインSSがそろそろ出そうです
「さあ書け。テーマは用意してやったぞ」と言いそうなぐらい世間ではバレンタイン一色です。がんばって書いてください。
しかし四コマ雑誌のようにSSというのは四季ごとに主要テーマがぐるぐる動き回っているような気がします。春なら花見、卒業式(入学式)、五月病。夏なら海、花火、山、コミ(検閲されました)。秋ならピクニック、お月見。冬なら雪、冬山登山、コミ(検閲されました)。
とはいえ趣味で書いてるSSはそれほど囚われるものでもないかと思いますが。