よし今度から物事を多面的に知ろうじゃないか！ と言うわけのわからない探求欲に突き動かされ、ついつい買ってしまった一冊。ちなみに伊坂さんは初めてです。
ストーリーは爽快さすら覚えるほど読みやすく、またキャラクターが非常に魅了的ではあるのですが、文法的なところでたまに違和感を覚えてしまうところがあり、それが残念です。言葉をたくさん使うというより、成り立つギリギリまで文章を削っている印象を覚えました。日本の作家さんって大抵そんなもんかしら。
とはいえ、読み終えた直後は他の作家さんには無いようなスッキリとした読了感を残してくれました。何だかんだありますけど買って良かった本だ。
文章の雰囲気としては、トルストイやキングが豪華なフルコース料理として見れば、この本はきんきんに冷えたミネラルウォーターみたいな感じです。
ちとネタバレな感想ですが、それにしても『オーデュポンの祈り』とクロスオーバーしていて驚きました。プロがそれやっていいのか！？ ぐらいなもんです。いや良いんでしょうけども。
