がらくたマガジン

小説を書いたり、読んだり、勉強したりするブログです。執筆者紹介  (復)=復路鵜執筆  (K)=春日 姫宮執筆

room-butterfly『ZINJA SLAYER』2013(4/5)

 ドーモ、皆さん。復路鵜です。本日を以って四回目となる『ZINJA SLAYER』の感想をお送りします。本の装丁もきちんとニンジャスレイヤー風味に加工されているので、まだ買っていない君はメロンブックスダッシュだ! 私は予約した!

 以下注意書きです。

 ◆以下に記されるのは作品の感想ですが、他の人が読む面白さを消去しないためネタバレはしない◆NRS重点のためよく分からない部分があってもそっとしよう◆してください◆でもキャラぐらいには触れる◆あとアトモスフィアも◆

 ◆よりよいNRSを供給したい◆しますね◆なおエピソード感想は分割形式なので今後何週間かにわたって掲載するのだ◆長期保存◆あとネタがわからない人はゴメンナサイ◆先触れ謝罪◆

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『ギフテッド・ガールズ』(文/白木の水夫人形)
 これは果たして何なのだろうか、と私は思案します。そして悩む。忍殺が出てこない。そこに登場するのは陽炎のように揺らめく少女だけ。だが先が気になるし文章から放出される薬物めいた中毒成分が私を虜にしてしまう。
 極稀に、闘争の果てに一秒ほどの静謐さが発生することがありますが、この作品はその静謐さを十倍サイズに拡大させたように思えます。サツバツ中での清涼剤と言えなくもありませんが、ミステリなこれを読んでいると正座したくなります。
 言うなれば、ここに出てくる曖昧な脅威は表舞台に出てくるゴアめいたものではなく……ウィッチや吸血鬼のように、歴史の闇に消えた存在なのでしょう。何かが迫ってくることが感じられます。それが明確でない時、漠然としたコワイが出現します。
 明白さの行き着く先にコワイはありませんが、曖昧さはやがて空気になり、闇になります。そのコワイは眼前だけでなく背後・頭上・耳介に音もなく入り込み、鬱めいた恐怖が脳を握りしめる瞬間まで、我々は慄くことしかできません。
 彼女たちの目の前にあるのは未だ幻想郷です。ですが本来の幻想郷でなくなる時が、ズレる時があります。それは弾幕ごっこのルールに外れ、ズルをした時。従うべき道理に背いた時。あるいは誰かの悪戯と誰かの予定外が重なりあった時。
 そして当人たちがズレを修正しようと努力しなければ、だんだんと彼女たちの幻想郷は現世から離れていくのではないでしょうか。
 少女たちがそこにいたとしても、いる場所は普段通りの幻想郷なのでしょうか。少しずつ汚れを滲ませていく、とてもよく似た別の世界ではないのでしょうか。
 そうした世界ではタケノコが光るのではないでしょうか。
 もしくはアンブッシュを目論む邪悪な何かがいるのではないでしょうか。
 少女たちの精神にも、何かが薄く膜を張って、じぶじぶと胃液に生じる泡のように出現するのではないのでしょうか。
 続きが気になって仕方ありませんが終わってしまったので連載化を待ち望むのです。読み重点な。


『コズミック・トリフネ・シュライン・イン・ドリーム』(文/町田一軒家+)
 登場! ヒフウ・クラブによる無慈悲カラテだ! エイセイ・トリフネを舞台にして繰り広げられるのは、ショウジョ・アトモスフィアを備えたレンコとメリーによるミステリアスエンタテイメンツ活劇です。
 だが待って欲しい。ここで注目すべきはむしろ、エイセイ内で行われる決断的なカラテではなく、脅威に対した際にしめやかに失禁するメリーではないでしょうか。そもそも少女の失禁というのはある意味セイシンテキを備えている。なぜならば希少価値がある。
 普通の少女はまず失禁をしないし、それは制服を身にまとったり成人に近くなれば尚更です。何故かといえば羞恥と屈辱が含まれているからであり、失禁に含まれる快感とはすなわち背徳感なのだ。同時に失禁にはケジメほどの恥辱がつきまとう。
 そしてここで失禁したのは金髪少女のメリーです。もっと具体的に考えてみましょう。失禁した彼女は濡らしたまま帰ったのか? それとも交換したのか? したとすればどこで? そして交換したなら最初の物はどこに行ったのか?
 こうして考えてみると、少女たちによる失禁インシデントにはイマジネイションを大きくそそる何かが含まれます。そう、これには現代社会では味わうことが非常に難しいエデン的アトモスフィアが
◆お知らせ◆
◆当感想では性的な物に触れない約束でしたが、担当者は興奮してハラスメント文章を書き始めたので、よいニンジャによってセプクさせられました◆埋葬に時間をかけるな!◆
◆なお担当者はフルーツの木になるマンゴーのように幾らでもいるので、替えがききます◆取り替えました◆
◆次から平常運行です◆ヨロシクオネガイシマス◆


『バイト・ザ・ライト』(文/木野秋人)
 チルノが適当にでっちあげたニンジャから始まる話ですが、わたしはこの軽いニンジャ感を嫌いになれません。なぜならそこには通常、東方世界とニンジャ世界という、交わらない物を無理やり混ぜた場合をシミュレートした高度な演算結果がはじき出されています。
 チルノがヨウセイスレイヤーと名乗り、ニンジャめいた行動をする……普通の人であればバカか狂人扱いされ、他の人たちにムラハチされて敢え無くセプクします。ですがその当事者が異能のヨウセイであれば、話は違ってきます。
 事実とは異なる、ヨウセイによって歪められたニンジャ観。それもまたニンジャの一部であり、常に自己増殖を続ける恐るべきニンジャ真実の一旦に到達していると言えます。ニンジャ真実に形などなく、不定形なものが無限に増殖します。
 そして、見てください! チルノに語りかける謎の存在を! この太古に封印された存在が声をかける相手がチルノ以外ならば、あるいはNRSのために正気を失っていたやもしれません。もしくは脳を乗っ取られ、邪悪存在に成り果てていたかも!
 ですが結果的にチルノはこの邪悪ボイスを無視し、あろうことかメンポを外したのです。ニンジャの証である物品を! つまりチルノはニンジャによるマインドコントロールを防いだと考えられます。
 こう捉えれば、チルノのウカツな行動によってニンジャが幻想郷に出現したものの、同時にチルノの頭脳によってニンジャ真実という、恐るべき病原菌の蔓延を防いだともとれるのです。
 そう、決断的なバカであるチルノはニンジャによるマインドコントロールを回避し、それによって東方世界へのニンジャ流入を歯止めしたのです。他の誰でもない、魔理沙でも霊夢でもないチルノならではの特性です。
 この誇るべきチルノを我々は祝福するべきでしょう◆しよう◆

 ということで以上! 次回に続く!