がらくたマガジン

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スクウェアに見捨てられたゲーム(投稿者:クロトンさん)

LIVE・A・LIVE(ライブ・ア・ライブ


誰もが知らぬであろう、スクウェアがそれなりの力を入れて出した一作。間髪いれずに、FF6がでたこともあり知名度が地に落ち、そのまま姿を消したゲームです。多くの方が初期プレイ時に駄作と銘打ち、FF6を購入後即座に中古行きとなった人も多いでしょう。ですがこのゲームは大きな短所があると同時にそれを上回る大きな長所があるのです。それは最後までやってこそ魅力があふれるのであり、実はこのゲームは隠れた名作であるのです。今回はこのソフトをネタバレを極力さけて紹介したいと思います。


さてこのゲーム、最初は7つのシステムも話も異なるシナリオに分かれていて一つずつ選んでクリアするのが目的です。そして全部クリアした後に8つめのシナリオが現れ、それもクリアすると8つのシナリオを統合し、完結する最終編ができるようになります。7つのシナリオは近未来、幕末、功夫、SF、原始、西部、現代と分かれています。大体話した順番が自分的におもしろかったシナリオで、ほとんどちょっとやってあきらめる方は現代から始めているでしょう。最初に言った大きな短所がこれです。このゲームは実験的な部分が多く、その当たり外れの落差が非常に大きいのです。つまり各シナリオのおもしろさが違いすぎるのであり、現代編がとてつもなくつまらないのです。現代編はストーリーもなくただただパズル的な要素が大きく、RPGを求めて買ったユーザーにとっては「何だこりゃ」といったものでしょう。そのためFF6がすぐ出ることもあり、すぐに中古屋へ足を踏み入れる方が多かったのだと思われます。


さて今まで悪いところを言ってきましたが、ここでそんな短所をも上回る長所を話したいと思います。それは当たりであったシステムと秀逸な音楽、そして奥深いストーリーです。先ほど現代編にはストーリーがない、と言いましたがまるっきりくだらないとはいえないのです。隠しも入れた8つのシナリオは全く世界が違い、完全に独立した話です。この8つの話一つ一つが語りかけるものがあり、そして最後全てのシナリオが統合されたときに何とも言えぬ感覚に包まれるでしょう。そして同時に耳に残る数々の名曲。各シナリオにマッチし、決して多いとは言えない曲数で盛り上がらせる音楽は見事としかいえません。一応付け加えておきますが、実験的とはいえおもしろいシステムも多々あります。戦闘からして独特なのでゲーマーとしてはやってみる価値はあるかもしれませんね。



今語ったことは一人一人感じ取るものは違い、人によっては不快感に終わる人もいるでしょう。ですが心に何かが残った人は数多くいるのであり、同時に長く愛されています。過去、まだSFCまでしかなかったあの時代にこれだけの作品を作れたのは素晴らしいでしょう。ライブ・ア・ライブ、安いので中古屋で見かけたらぜひプレイしてみてください。あまり時間もかかりませんし、攻略サイトもあるのでとにかく最後までやってみてください。