がらくたマガジン

小説を書いたり、読んだり、勉強したりするブログです。執筆者紹介  (復)=復路鵜執筆  (K)=春日 姫宮執筆

夢幻廻廊(ネタバレ感想)

以前にこのゲームの体験版に関する感想を書きましたが、今回はゲーム自体を手に入れクリアしたので、さっくりと感想を書いていこうと思います。
とりあえず、100点を差し上げたい気持ちでいっぱいです。まる。
プレイしていて気持ちが悪くなったり非常に不快になったシーンもありましたが、クリアした後で考えれば、それら全てを鑑みて夢幻廻廊というゲームの魅力なのだと思えます。
具体的には、黒の日で志乃さんが拷問っぽい調教をされる箇所とか。あれはげんなりしました。というか食欲をなくしました。
全体的に見てみれば、

  • ストーリー:B
  • キャラクター:A
  • 世界観:S
  • ゲームシステム(文字スピード、環境など):A

です。

ストーリー
基本的にループするゲームなのであまり変化することがありません。なので二、三回プレイすればおおまかな所は大体わかってしまうので、shiftボタンでスキップするのが当たり前になってしまいました。
とはいえ、たろがヒト家畜になっていく心理は周回を追うごとに追加されるようになっており、そこらへんは際立っています。むしろその辺が夢幻廻廊の肝かも。
あと気になったのは、第五段階や第六段階になると、日常パートが変化するのはいいのですが、いっぷパートが黒と赤に分けられるだけであまり変化しないのが不満だったり。日常じゃ当たり前なのがいっぷだと慣れていない風に描かれているので、そこらへんもちょっとした違いが欲しかったり思いました。
キャラクター
一番好きなキャラクターは何気にグモルクと志乃だったりします。グモルクは作品中である程度明らかにされるのですが、完全にはつまびらかにされていないので、そこらへんにそそる所があります。
例えば、グモルクはたろが屋敷にやってくる前に薫子のわき腹を包丁で刺したらしいのですが、たろに接する時のグモルクの様子を見れば、現在のグモルクと過去のグモルクとには随分と温度差があるように感じられます。この場合、グモルクに何らかの大きな変化があったのでしょうが、それが何なのかよく分かっていません。四人のお嬢様達を馬鹿にしていますし。
また、グモルクは屋敷の主人である環と一緒に屋敷の存在目的である「永遠」を途切れさせないためにゲームを行っています。屋敷自体の存続のためにこれは欠かすことができないものなのですが、一介のかとるに過ぎないグモルクがどうしてそんな重要な事を行っているのか、これもまた不明です。完全に客観的な目で見る物が必要ということで、グモルクという存在を取り立てているのでしょうか。
あとはたろがグモルクへと変遷していく過程とか、グモルクという役割自体の意味など疑問点は多数ですが、そういう所を含めて面白いキャラクターです(笑)
志乃さんについては、黒い人間性がツボでした(笑) 正気と狂気の境目に最も近い人間として個人的にイチオシ。たろに初めて罵声を浴びせかけた時なんか、本気で狂ったかと思いました。あと身の上話を聞いている時はほろりと来ました。悲しい話というより酷い話に弱いです←
ついでに次点が麗華さん、こういうゲームだと一見危なそうな人が安全ラインなんですね!
世界観
ストーリーやキャラクターはだいぶんいい味を出していますが、それら二つを吹っ飛ばす勢いで世界観が気に入りました。化物屋敷のような家とか、かとる制度に無関心な町の人とか、環が持つ力の謎とか、ループという現象をどうやって引き起こしているのかとか、環がループを始めた頃の事とか(いっぷなど英語が訛っているので、明治辺りではないかと想像しています。その場合屋敷は時代を追うごとに少しずつ外部の要素を取り入れて変化してきていると思えますが、永遠を目指す存在としてそれは果たしていいのか、うーむ)、環の力の範囲とか。がりがりと想像力を掻きたてられます。誰か考察SSでも書いたりしていないもんか。
ちなみに、××日目で屋敷そのものがセットだというように書かれていますが、これを取り上げると訳が分からなくなるので割愛。多分夢だったんでしょう。
ゲームシステム 
ショートカットキーをフル活用すればかなりプレイしやすいです。Sを一押しでもうセーブ画面まで飛べるのはステキ。音声やら効果音の編集までできるとは思いませんでした。でも第一段階の間ずっとMENU画面を呼び出す方法が分からなかったのはここだけの秘密で


 ということで、このゲーム大好きです(笑)
 やる気が出てきたらSSを書くかもしれませんが、どうも上に書いたように個人的に納得できない事柄が結構あるので、そこらへんを解決しないとなかなかできません。困る。まあ今でもスランプに突入しているので書けませんが!

Blackcyc(公式会社)サイト