小説
一口で感想を表すとすれば、「コーラをガブ飲みした時に喉がキ――――――――ンとなるけれど、それがまるまる続く感じの小説」でした。 特にそのキーン感覚が強いのが第一章です。一行目から始まる、グリンと目を惹きつける文章、常に生存ギリギリの、環境の過酷さ…
チェコの作家カレル・チャペックの代表作のひとつ。もうひとつは『R.U.R』(これによって全世界にロボットの概念が広まったと言えます、そう考えるとスゴイ)。 とある島で発見された海底に住む生き物、山椒魚。当初は真珠採りに利用されていた彼らはその生…
まさか4ヶ月空くとは予想外でした…………怠惰も度が過ぎればえらい事になる、の典型ですね。で、でもぷちSS祭りにSSとか投下してますし!(言い訳あ、過去作品などもぷちSS祭り(こちらからどうぞ)のページに置いてありますので、宜しければ見てやってください…
既に一度読了した小説ではありますが、中身があまりにも後々まで残り続ける代物であるため再読してしまいました。 粗筋:人の不幸をコレクションする男の依頼を受けた「俺」が自分の子供の首を切断した女の調査に赴き、彼女の家族の異常さに巻き込まれていく…
月刊サンデーGXで連載中の同名作品を、『沙耶の歌』や『フェイト/ゼロ』を手がけた虚淵玄氏がノベライズしたと評判の作品です。 現在の最新作はニトロプラスから発売された『続・殺戮のジャンゴ 地獄の賞金首(邦題)』…………の筈です。女傑、西部劇、銃撃戦…
広義のミステリを書くこと以外にはまるで制約を設けず、まさしく人々の逸脱=罪業を具象化した豪華アンソロジー。ちなみに私はキングが目当てで購入しました。 ジェフリー・ディーヴァー『永遠』 主人公は統計学を学び、数学者としての頭脳を持った警察官。…
あらすじ:兄弟の利一と祐二は、身長195cm体重105kgという義弟の暴力に怯えていた。やがて家庭内での暴力はエスカレートし、このままでは殺されてしまうと判断した二人は村外れにある沼へと向かい、そこに棲む生き物たちに殺害を依頼する。しかしその…
粗筋:二〇五〇年、太陽活動の異常によって人類に滅亡の危機が迫るなか、ネット上でというサイトが出現。スタッフに応募した瀬河那由は天文学者である神崎と接触し、宇宙船を作るという無謀な計画に巻き込まれていく………… なんか宇宙に関するSS書きたいなあ、…
あらすじ:大手クレジットカード会社に勤める藤崎翔は、会社の大規模なリストラ計画に乗じて会社を辞職。そして彼はかつての上司や同期らと共に会社を立ち上げることを決意するようになる。 さっぱりとした小説だったのですが、さっぱりしすぎていてあまり心…
小松左京賞受賞作というのでうきうきしながら読んでみたらあまりの平凡ぶりに驚愕。 物理学の入門や科学における心理の思索には使えるかもしれませんが、小説としてはとても面白くありませんでした。残念。 ついでに最初表紙の女の子の事を保積さんだと思っ…
スナフキンをムギューしたくなる本。 つか子供だったのか実は! web拍手のお返事。 >11:08 天子か衣玖の対面か騎乗で子宮内射精 ちょ、欲望出しすぎ! もっとソフトに! ここは健全なサイトなんだから! 多分! ダーシェンカ (新潮文庫)作者: カレルチャペ…
ダーシェンカをギュ―したくなる本。 あとフォックステリアを他の犬と区別できるようになります。
作品の紹介が「極端な自意識過剰から一般社会との関係を絶ち、地下の小世界に閉じこもった小官吏の独白を通して、理性による社会改造の可能性を否定し、人間の本性は非合理的なものであることを主張する。人間の行動と無為を規定する黒い実存の流れを見つめ…
第一部終了。 いやちょっと待ってなにこれえええ意味わかんねえというか事件とか現象とか遍歴がごっちゃに重なり合って錯綜しすぎというかここからどうやって解決するんだというかどうやってこれ収束させるの!? と言った感じです。イズムが遺憾なく発揮さ…
古本屋でゲットした本ですが、古本屋で買うだけの価値はありました。つまりおもしろくありません。 まず一点としては文章が下手すぎることです。ぶつ切りにして載せてあるのはいいのですがそれによる面白さが全く感じられない上に読みにくく心情が掴み取りに…
本屋を暇つぶしにうろついていたらちらっと新書版を見かけたので「よっしゃーゲット!」とか思いつつ購入したわけなんですが既に講談社文庫で文庫化されていてああああなんだこれもっと安く買えたじゃないかああああとか思いながら読みました。しかししかし…
さくさくっと読み終えたので読了。全体的に読みやすく良い本でした。 基本データ :短編集、定価1600円、光文社ハードカバー、2007年発行。 『テロルの創生』 SFです。平山要素はあるんですが、これ最初に置くのがなあ……という出来。下手にSFに足を…
素晴らしく滅茶苦茶で破天荒で疾走しながらも物語として完成しており尚且つテーマとしての密室を使い切っている作品。 おそらく舞城王太郎の最高傑作の一作に入るんじゃないかと思ったり。 一口で言えばそんな感じの作品なのですが、とにかく物語のスピード…
最近は舞城ブームが到来しました。ちなみに第19回メフィスト賞を取った作品でデビュー作です。 あらすじを眺めていると主人公がさながらランボーかシュワルツネッガーの分身みたいに書かれていますが、実際に中身を読んで見るとそうでもありませんでした。…
さっくりと読み終えたので感想を。短編集ですので一本ずつ。 『熊の場所』 表題作。私的ナンバーワンヒット。 主人公である少年と猫殺しのまーくんとがどのように友情を育んでいったかを描いたものでありますが、一つの教訓、所謂『個人的神話』とか言いそう…
かなり今更なのですが奈須きのこさんが執筆してらっしゃる『DDD』を現在発行されてる分だけ読み終えました。一巻の次にぶっ続けで二巻でしたので脳が情報を詰め込みすぎて疲れるというか、むしろ麻痺しているような状態になっています。適度に息抜きしないと…
すごい間が開きました。というか殆ど死人状態でした。ごめんなさい。ということで最近読んだ本の感想。 短編集ですので一話ずつ。 『C10H14N2(ニコチン)と少年――乞食と老婆』 今回の異常タイトル賞。平山さんのタイトルセンスは異常だといつも思うのですが…
久々に本の感想でも。 ちなみに短編集なので一本ずつ見ていきます。 『他人事』 表題作。やはりというか見所は男のぶっとんだ態度。思わず読んでいて噴出しそうになりました。 とは言え、男が突っ走りすぎたように思え、オチは味気ないものに思えました。不…
ジョージ・オーウェル著作の、彼が1930年代のスペイン戦争に義勇兵として参加した際の体験を綴ったノンフィクション作品。泥濘と氷のような水溜りがたくさんの戦場を這い回り、首を撃たれたり、夜の闇の中を逃げ回ったりとフィクション並みのアクション…
男が撃たれ、女がバラバラにされ、子供の首が飛ぶ。そんな小説です。ジャック・ケッチャム著。 よくもまあこんなもんが書けるもんだ、と言いたくなるくらい底辺を這いずっています。かなりの意味で救いようがありません。というかまあ、ジャック・ケッチャム…
出会いは偶然だったのに、非常に大きな印象を残すナニカというものはあります。 基本的に電撃とか富士見の文庫は読まないのですが、些細なキッカケで読むことになったこの本は、私の心に強烈な爪痕を残してくれました。 さて、この本、構成的には若干書き足…
割と面白かったです。 淡々と進んでいく物語なのですが、主人公の視点がどこか優しい。 ただ、主人公の男の子が下半身のお仕事をする内容なので、その手の題材に免疫が無い人は苦手かも知れませんね。扱った題材の割に、内容はとても口当たりの良いものとな…
暇な日々をなんとかするために手を出した作品でしたが、大当たりでした。 よくもまあ思いついたものだと考えてしまうほど、非常に面白いストーリー。ニートやストーカーに近親相姦、社会的に縁遠いものだと思えない問題を見事に主観から書ききっています。し…
これまた、有名すぎる作品ですね。 文学作品の知名度で言うなら、間違いなくベストに近いでしょう。 ――ここまででピンと来た方もいらっしゃるかと思いますが、私ドストエフスキーさんのファンです。少々興奮気味の紹介になるかと思いますが、ご了承下さい。 …